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佐野康夫さんの独特のハネ

 

はじめに

私は10年以上前から佐野康夫さんのプレイするドラムが好きで聞いてきました。

そして、何度聞いても佐野康夫さんのフィルインやリズムがカッコいい!と思ってきたわけです。

そしてある時から、なぜこんなに佐野康夫さんのプレイが良いのか?と思うようになりました。

何が違うのかを調べたい、違いを探したい、知りたい、追いかけたい。そして、日本や世界中の佐野康夫さんのドラムプレイを知らない人にも、自分が佐野さんのプレイのどういうところを良いと思っているのかを伝えられるようになりたい。今まで自分が聞いてきた他のドラムプレイと何が違うのか、その違いを易しい言葉で表したい、と思うようになりました。

 

今回はその違いの話について、個人的な見解を書きたいと思います。

 

佐野康夫さんのドラムは何が違うのか?

その違いの一つとして、どうやらイーブンなリズムとは違っていて、少しズレている?※ところがキーポイントになっているように思います。

 

(※ここでいう「少しズレている」というのはコンマ001秒レベルの話です。私の様なアマチュアが叩く時の様に明らかにズレているというレベルではなく、プロが叩く本当に極めて細かいタイミングの違いの事を指しているという趣旨です。)

 

因みに、その他にはサウンドメイク、リズムが毎小節異なるとか、装飾符の付け方、激しさと静けさのメリハリとかです。

 

こう言った微妙なズレの話をする時によく言われているのは佐野康夫さんのリズムはハネているということです。ご本人はこの言い方は好きではないようなので、別の言い方をするとシャッフルというか、裏が三連になっているというか、むしろ裏拍の位置が本来のそれよりも微妙に早かったり、遅かったりするのでは?というズレです。

 

特にジャズの世界では4ビートの裏がテンポが速いほど三連の前寄りのイーブン寄りに、遅いほど三連を超えて後ろ寄りになったりします。

佐野康夫さんは大学でジャズ研だったりとジャズ畑も通っていますしCDの初期ではジャズから出てきたように思いますので、そう言ったイーブンではないけれどもカッコいいリズムという感覚をお持ちで実際に叩けるという事なのかもしれません。

 

また、ジャズに限らずラテン系のリズムでもイーブンではないリズムがあると言われているようです。

 

実際に佐野康夫さんのドラムプレイを見て聞いてみた

そして実は先日の3月の三木楽器さん主催の大阪のドラムイベントにて佐野康夫さんがその違いのようなものを叩いてくれた時がありました。8ビートを叩いてフィルでタカトンと叩く、いわゆる教科書的なフレーズだったのですが、その時に確かにフィルのスタートは遅いような、フィルの後半は早いような感じがしました。

 

まるで空間がねじれた後にぐぃんと戻るような感じでした。

 

ただ、ご本人としては機械とかでは測れない微妙な違いなのかもしれないとも仰っていました。

 

もしこれが本当にリズムのズレを操っているのだとしたら、佐野さんの独特のリズムの謎が少し解けたような気がします。

 

ただ、数値や根拠がなく感覚的な所なので実際のところは全くもってお示しするデータがないところでもあります。

 

 

まとめ

というわけで私の現段階の見解としては、佐野康夫さんはジャズやラテンで見られる微妙なリズムのズラしを、ジャンルを超えてJ-POPでも叩いているのではないかと思っています。

それが佐野康夫さんのドラムプレイに自分がついつい反応してしまう理由、カッコ良いと思う理由、そして何やら他のドラムプレイと違う部分なのではないかな?と考えています。

 

まさに極めて判断しにくい程に細かい職人芸のような話ですが、自分はこの仮説をさらに深めていきたいと考えていますし、自分の耳で違いをちゃんと聞き分けられる様になりたいと思う次第です。

勿論、今後聞いていく中でやっぱり違うかも?となるかもしれませんが、今の段階の考察の一つとしては上記のようになります。

 

長くなりましたが最後までご覧頂き有難う御座いました!