aikoさんの「染まる夢」
aikoさんの染まる夢について書きたいと思います。
「泡のような愛だった」というアルバムに収録されています。
今まで聞いてきた佐野康夫さんのドラムレコーディングは数多あるわけですが、やっぱりこの曲はドラムが全体的に楽器との調和を取りながら要所要所で爆発しているところがカッコいいわけです。
感想を書いていきたいと思います。
この曲はボーカルから入ります。Aメロは楽器隊は全員で2.4打ちです。
これがカッコいい。もうAメロだけで驚きです。
実際にバンドでやると、まずボーカルの方の責任が重大な所です。大変だなと。
ドラマー的には入りのAメロはハイハットの長さをどうするかが少し悩みます。短過ぎるとカッコ悪いし、長過ぎるとそれもカッコ悪い。それとバスドラが入っているかどうかも悩みどころです。佐野康夫さんは結構バスドラとの同時打ちをするので可能性はある気がしますが、でも多分入ってないですね。
Aメロ2に行くと、頭打ちと2.4打ちに分かれているようですね。殆どの楽器(ドラム、ベース、ギター)が頭打ちに変わりますが、2.4はオルガン?みたいのが薄ーく入っている気がします。
Bメロは短いですね。スネアが変則的なドラムです。
すぐにサビに入ります。
aikoのあえての不安定なメロディが不安感を煽るようで秀逸です。
ドラムはエイトビートなのですが毎回少しずつ違いますね。「境目を気付かず」の気付かずではスネアがリズムを追いかけているように感じます。
2.4が強調されていきてサビ後の決めの2.4打ちを暗示していますね。
サビ後の決めは2.4打ちで入りますが、小節最後のフィルがとんでもないフィルインです。密度が濃いですね。直前まで四分音符でリズムを取っていたのが、いきなり八分のノリになっている気がしますし、とにかく激しい!
ここだけでもコピーする価値ありです。
タトットタンタン
トタトトタンタト
ンタットタン
チーータタタチー
お分かりでしょうか。どれだけ複雑なリズムをやっているのか。。。しかもとんでもなく早い曲のスピードで。
その後はドラムがお休みです。最初は2.4ですが途中でギターだけが頭打ちになります。
またドラム頭打ちで入ります。
Bメロに移ると先ほどのような変則リズムですがハイハットを絡めたりしていますね。
2サビに入ります。その後は間奏、Cメロからのラスサビです。今回はここら辺は割愛します。
ラスサビの最後は勝手にキメのフィルを入れちゃうあたりもヤバイですね。
でアウトロからのこの曲最後の4小節です。
まず楽器全体を見るとギター1本とピアノ、ベースが2.4打ちでイントロと同じスタイルで固定で演奏します。そこにギター2本目がギターソロ、そしてそこにドラムがついていっているのです!!!
しかし2.4打ちにある程度合わせるリズムでありながらだんだんギターに寄っていっているのです!
トタトトタンタン
トタトトタンタト
ウトトンタンウチ
ーチーウタトンター
トトトタートトトチーチーチータン
ウタトンタンウンチータタタチー
ですね。
すご過ぎる。。。
意味が分からないですね。上手すぎるし美味すぎる。
是非とも聞いてみてください。。。
因みにこの曲はすっごく激しくて明るい曲ですが、歌詞がなんかドス黒いんですね。罪悪感というか、好きという気持ちなのか分かりませんがそれに浸食されていく気持ちが表されている気がしますが、あえて明るい曲にする事で、心の不安定さを表している気がします。
以上です!